見上げると、青い空


なぜ空は青いのだろうか

この青い空の下
宇宙船地球号にはたくさんの乗組員がいて
様々な想いを持ちながら生きている

日本人として
この時代に日本の地に生れ落ち
今日も、誰かと出会っていること
日本や世界のどこかの街で
誰かとすれ違うだけでもすごい確立で
一生出会わない人もたくさんいる

幼い頃から
時々、そんな出会わぬ人々や
その人々のいる場所

時々乗る飛行機から地上を眺め
その土地に住む豆粒のような人や車を追いかけて
想いを馳せては
胸躍らせたり、胸痛めたりしてきた

           *****


ラジオから流れてくる音楽のたいていは
そんな、人々との出会いと同じで
流れゆくようにすれ違い
私の中に戻ってくることはないものが多いけれど

時に、なんだろう?
と、その音の世界に引き込まれてしまう楽曲に出会う

流し聴きしているから
日本語でも、そうでなくても
大方は、言葉の一つ一つが聞き取れないものばかりだけど
伝わるもの、訴えたいことがココロに届き
胸を打ち抜く出会いがある

心の琴線が妙に震えて
どうしてもその訴えるメッセージ
歌詞を知りたいと思って
不得意な英語でも蓄積してきた知識をフルに使って
歌詞を紐解かざるをえないような衝動を持つことがある

すべての音はメッセージ

Nneka - Heartbeat

歌詞のすべては
ちゃんとわかっていないのだと思うけれど
何度聴いても
無性に、泣けてくる
胸がきゅんと締め付けられる

           *****

小さい、小さい私のような存在に
メビウスの輪の入り組んだ
メビウスの輪がシステム化されたこの世界を
どうすることもできないという気がして
いつも、いつも途方にくれるけれど

どうにかしたいという
ある意味、気が狂ったような
そんな気を突き動かされるような感覚が
胸の奥から熱さをもって表出する時がある

この音は
純粋でいて、時に斜に構えてココロの隙間から世界を眺めている…
そんな私の中の小さな誰かさんを
胸の奥から引っ張り出す

           *****

青い空の下にいる
すでに出会っている人たちも
一生出会わぬ人たちも

ココロとココロ
モノとモノ
様々なものをシェアしたり
ペイ イット バック&フォアードし合って
大切なものや文化、土壌をお互い守り育み愛でながら

背伸びしすぎて肥大化しすぎることなく
縮こまって、過小的になることなく
大切な人との対話をする時間がないと嘆きながら
必要以上の忙しさに忙殺されることなく
I WANT IT! I WANT IT! と奪い合うのではなく

ただ、みんなで、健康で、幸せに暮らせればいいのに…と
メビウスの輪を横目に
単純にそう思ってしまう私は
すごくお馬鹿さんなのかもしれないけど

本気でそう思う

           *****

昔のネイティブインディアン達は
政治などを決めるときに
五世代先の子孫のことまで考えて
決断を下していたのだと聴いた

きっと、今からでも遅くなくて
目先に迫り来る今のことだけではなく
一人一人が五世代先の未来を考えながら生きていれば
きっと世界は変わるし
もっと自由でいられる
もっと豊かでいられるし
きっと優しくて血の通った感情を取り戻し
人間らしさを取り戻せるのではないかと思う

結局は、一人一人が作る世界が今日を動かし
明日の、豊かな宇宙船地球号をつくりだすのだから

大きく動かそうなんて考えず
誰かを動かしてやろうなんておこがましいことを考えずに
まずは、自分自身という一番動かしやすい
小さな存在からはじめることが大切かなと思う

そして、誰かと想いと想いの素敵なマリアージュが生まれた時
1+1=∞の小さくも大きな輪が増殖し始めた時
きっと、何かは大きく動きはじめるのだと…

そう思うし願っている

Can you feel my heart is beating?
I wanna feel your heart is beating.


Nneka - Heartbeat



*lirics


*Nneka
Nnekaのルーツはアフリカ。Fela Kutiで有名なナイジェリアで幼少の頃を過ごし、教会の聖歌隊や学校で歌を歌い始めたそう。その後、ドイツのハンブルグに移住し、本格的に音楽活動を開始。数多くのプロダクションでバックシンガーとして経験していました。

彼女が喝采を浴びたは、ウィーンのシュタットパークで開催されたSean Paulのオープンエアーショウ。そのときはまだ作品も一枚もリリースしていなかった全くの新人アーティストだったにも関わらず大勢の観衆を魅了し、その後ドイツ国内でリリースされた1stシングル"Uncomfortable Truth"がドイツ、オーストリア、スイスの各ラジオ局でチャートイン!

Lauryn Hillを思わせるヒップホップとレゲエを自由に行き来するオーガニックなサウンド・プロダクションとMacy Grayをもうちょっと優しくしたようなハスキーで美しい歌声が話題を集めヨーロッパで大絶賛!

その後、ドイツのレゲエシーンのカリスマPatriceの欧州ツアーに同行、各地でNnekaは注目を集め、遂にファースト・アルバムをYo Mamaからリリースする運びとなったのです。
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