綿帽子


すっかり桜の散った秋谷
高台のアトリエまで
海を見ながらてくてく歩く

足元には、たくさんのタンポポが
黄色い花を咲かせていて
すでに、綿帽子になっている子も

小さい頃から
綿帽子を眺めているだけで
なんだか、やわらかい気分になります

羽毛とか
羊毛とか
綿帽子とか
綿花とか
ああいう、ほわほわとしたものに
ココロのやわらかい部分が
ふわりと同調するから

綿帽子を眺めているだけで
キュンと優しい気持ちになるのかもしれない


 
 
それにしても
ひとつの事象をみて
人が何を感じるかというのは
全く持って、予測しがたい


           *****


たんぽぽの綿毛ひとつとっても
きっと、今の心境によって
全く見え方が変わってくるのだと思う


私の中でも
相反する二つの見え方があって


たんぽぽの綿毛
ふわふわ旅立ち
新たな命を土に宿す

たんぽぽの綿毛
黄色の花咲く後に
儚く揺れて、寂しく空を飛ぶ


なんていう
陰的、陽的
二つの感性は同一人物に同時に存在可能で

でも、瞬時に感じること
長期で思い込んでしまうことは
そのときの、気持ちのアップダウンや
思考のクセでで
捉え方は180度変化するのだと思う


           *****

だから、面白いことに
よかれと思ってやった
全く同じことが
ある人には、思った以上に喜ばれ
様々な関係を拡げ、良い輪を作っている
もう一方では、冷たく、つらくとらえたと
悲しさの感情としてぶつけられる

どちらかというと
意外とわかりやすい性格を持ち合わせているから
目の前で、思った以上に喜ばれると
ウキウキがとまらないくらいシアワセになる
悲しさの感情には、耐え難いし落ち込む

でも、一度自分の中から手放した
言葉や行動がどのように捕らえられるかは
最終的には自分のものではなくなるから
それが、人生の面白さでもあり、難しさでもあって…

アーティスト達のつくりだす歌詞を口ずさみながら
胸を焦がしながらも
誰一人として
そのアーティストがどうしてその歌詞を作ったかと言う
細やかかな、ココロの襞をわかる人はいない

言葉は一つのきっかけにしか過ぎなくて
それを、自分の記憶と感情をすり合わせながら
涙したり、笑ったり
チクッとしたり、シアワセな気持ちになったり

一度、世の中に出た言葉達は
誰かの、ココロの琴線を揺らしながらも
その感じ方は、最終的に一人一人の中にゆだねられる

           *****

ただ、私にできることは
色々な経験の中から
自己を投影してみることで
私は自身は
どういう捕らえ方をできる人になりたいのだろうと
思いをめぐらし

できる限り
“良いものは、良い”ものとしてとらえられる感性
“悪しき部分があっても、良き部分もある”と探求し
良き部分への視点を膨らまし
水に流すことのできるゆるさに寛容となり
小さなことにこだわりすぎず
わくわくを見いだせる人格として
自分自身を育みたいと思う

           *****

そして

陰影礼賛

光り輝きすぎるものは非日常で
日常と言うものは、ほの暗いもの

だから、
光が美しいし
影も美しい

光輝くものを愛でられるし
暗いものも愛でられる

中庸の徳たるや、それ至れるかな

という気持ちを胸に
日々を進んでいくことに尽きる

           *****

完璧なものというのは何もないから
過ぎたるは、なお及ばざるが如し
世の中すべてがお互い様
吾唯足るを知る

凸凹しながらも
様々なものにマイペースで接して
人生を豊かに、ゆっくりと
ああ、気持ちいな
ああ、シアワセだな
感動するな…
という感情で
自分の中のココロの袋を満たしながら
過ごしていきたい

その中で、根っこが同じと思えるものたちと
コロコロと、いい循環を生みながら
仲良くすごしていきたいと思う

類は友を呼ぶというのは本当にそうで
最終的には、そういう風になっている

来るもの拒まず
去るもの追わず

ある地点で目指す道や
物差しや、視点が異なっていくのであれば
お互い、遠くで応援しあえばよい

遠くにいても、離れていても
つながるものは、つながるし
忘れ去られるものは、忘れ去られる
再会して新しい関係が生まれるときもあるし
やはり、つながらないこともある

ようは
水の違い
根っこの違いにすぎない

ただ、それだけのこと

           *****


最近、嬉しいことにいい和がたくさん拡がっていて
日々が気持ちよい
旧知の仲でも、新しい友好の芽がいっぱいで
新しい仲でも、膨らみのある未来を描くことができて
人の縁と繋がりに、感謝し
胸がいっぱいになる

水と根っこが合う人たちが
いい和を醸し出していて気持ちが良い

さぁ、続くは
初の展覧会出展に初のマラソン大会出場…
今週末は、新しいことだらけの
ちょっと、チャレンジ週間

こんな、新しいチャレンジも
大切な人たちと
楽しめるから、尚嬉しい



中孝介 作詞:御徒町凧 作曲:森山直太朗